審美セラミック治療

「美」には、一定の理論が存在します。美しい口元を作り出すためには、一般的に認められた「美の基準」に基づいたアプローチが必要です。当院では、患者さんの希望を最優先に考えつつ、専門的な視点からのアドバイスも行います。単に患者さんの要望に応えるだけではなく、理論に基づいた美しさの追求を目指します。そのための基準として、以下のポイントがあります。

Point1下唇と前歯の「アーチ」

笑った時に下唇と前歯が形成する「アーチ」の調和は、口元の美しさを引き立てます。

Point2前歯の「ゴールデンプロポーション」

前歯の並びにおける黄金比は、視覚的な調和と美しさをもたらします。この比率に従った配置は、口元を格段に引き立てます。

Point3正中線の一致

顔の中心と前歯の中央が一致することで、顔全体のバランスが整い、自然な美しさが実現します。噛み合わせの調整を含むトータルなアプローチが必要です。

Point4歯茎の自然な美しさ

歯と歯茎の調和は、自然な美しさに不可欠です。適切なバランスを考慮することで、自然で健康的な口元を実現します。

これらの基準をもとに、患者さんの口元の美しさを最大限に引き出すための治療を提案し、実施していきます。

当院における審美治療は、患者さんの期待と感情を深く尊重することから始まります。私たちのプロセスには以下の重要なステップが含まれます。

・最初のカウンセリングで患者さんの期待を詳細に理解する
・治療プラン立案前のイメージを共有するための「セットアップ模型」作成
・治療計画のビジョンをさらに明確にするための「仮歯」の使用

これらの各段階では、患者さんの意見や希望を丁寧に聞き取り、必要に応じて調整を行っていきます。審美治療を行う上で、「仕上がりが想像していたものと異なる」と感じることがあるかもしれません。

仮に「期待していたのとは少し違う」と感じられた場合でも、どうぞ遠慮なくお知らせください。私たちは患者さんが完全に満足するまで、何度でも調整を重ねます。

STEP1専門的なカウンセリング

カウンセリングでは、患者さんの歯並びや審美に関する具体的な悩みや希望をじっくりと伺います。しかし、それだけでなく、私たちは専門家として、最適なアドバイスを提供する責務も持っています。

STEP2「セットアップ模型」を用いた説明

治療を開始する前には、「セットアップ模型」を用いて、最終的な仕上がりのイメージを患者さんと共有します。この段階でのフィードバックは、最終的な治療結果に大きく影響します。

STEP3特定のケースには「仮歯」

また、特定のケースでは、「仮歯」を利用して治療計画のイメージをさらに具体化します。この手法は、特に前歯など見た目に敏感な部分の治療において、患者様により具体的なビジュアルを提供し、期待とのギャップを埋めるのに役立ちます。

審美治療では、被せ物の寿命が重要な要素の一つです。適切な装着がなされない場合、見た目が不自然になったり、被せ物が早期に損傷したりする恐れがあります。これを避けるためには、精密な装着が必要不可欠です。

そのため、私たちはミクロン単位で精密な装着を可能にする歯科用顕微鏡「マイクロスコープ」を使用しています。これにより、通常の視力やルーペでは捉えられない細部まで明瞭に観察し、高い精度での被せ物装着を実現しています。この技術により、被せ物の寿命を最大限に延ばし、患者さんに長期間にわたる満足を提供します。

当院では、患者さんに長期間安心してご使用いただけるよう、安全性が高く、体に優しい素材で作られた被せ物を選択しております。金属アレルギーの心配がなく、身体への負担が少ない素材を厳選しています。
特に、「ジルコニアセラミック」と「オールセラミック」は、その耐久性と見た目の美しさで高い評価を受けています。どちらも患者さんの個々のニーズに合わせて選ぶことができ、明確な優劣をつけることは難しいほど、それぞれに特長があります。

ジルコニアセラミック

「ジルコニアセラミック」は、その堅牢性から「人工ダイヤモンド」とも称され、激しい運動や強い力が加わる環境にある方にも適しています。

オールセラミック

「オールセラミック」は、見た目の自然さが際立ち、特に前面の歯に使用する際に天然歯と見分けがつかないほどの美しさを提供します。
これ以外にも、様々な種類の素材がありますので、ご自身に最適な選択をするためにも、詳細はぜひご相談ください。

美しさの追求において、コミュニケーションの重要性は計り知れません。当院では、患者さん一人ひとりが持つ「美に対する理想」と「現実とのギャップ」を埋めるため、充実したコミュニケーションを心がけています。患者の細かいニーズや想いを正確に把握し、それを形にするための提案を行います。

カウンセリングでは、「求める白さはどの程度か」「どの色が最も自分に合うか」「どのような変化を望むか」といった点を深く掘り下げて話し合います。どんな小さなご要望でも、遠慮なくお聞かせください。患者さんの想いを伝えていただくことで、最適な治療計画を立案できます。